会社を経営していてパソコンを使った事務作業は今や当たり前と言っても過言ではありません。
その際、簡単な文章を作成する程度であれば家庭用プリンターで代用できますが、大量の資料をプリントしたり、スキャン、FAXしたりで必要となってくると業務用の複合機を導入することを考えなければならないと思われます。
複合機の入手にはリース、レンタル、購入と様々な方法がありますので、お得に入手するのはどれがいいのか考えてみましょう。
プリンターにかかる費用を試算
プリンター本体の価格ですが、
・卓上型で50,000円~100,000円
・設置型で1,000,000円~3,000,000円
が相場となっています。
中古市場も活発となっていますが、
・卓上型で20,000円~50,000円
・設置型で250,000円~1,000,000円
で取引されています。
導入方法には、
・リース
・レンタル
・購入(一括、分割)
を選ぶことになりますが、市場のニーズを見ると新品はリース、中古品はレンタルや購入に分かれてくるようです。
プリンターの価値は5年と言われていますので、中古品の見定めにはどれくらい使用できるのか確認する必要があると言えるでしょう。
また、プリンターを導入する場合、本体の費用の他にランニングコストと呼ばれる消耗品にかかる費用が発生します。
消耗品として挙げられるのは
・インク(トナー)代
・紙(コピー用紙)代
となります。
インク代が
新品7,000円~8,000円
中古(再生)品で3,500円~4,000円
紙代が500枚セットで
350円~500円が相場となっています。
インクの消費量は、新品で10,000枚、中古品で5,000枚分をプリントすると交換時期となります。
新品で1,000,000円のプリンターを導入して5年間使い続けることと、日々50枚ほどプリントすることを考え場合。
年に一回インク交換をするにことになり、単純計算では毎年のコストは本体(減価償却分)200,000円+インク代7,000円+紙代8,400円=215,400円となります。
さらに、業務用プリンターは精密機械となりますので、長年使用し続けていると故障等のトラブルに見舞われることがあります。
保証期間を過ぎて有償で修理すると、部品代、出張代、技術料などを併せると50,000円~100,000円のコストがかかると言われています。
導入の際には保証期間やサポート内容をしっかり確認する必要があります。
以上より、プリンター本体1,000,000円、消耗品代77,000円(5年間)、メンテナンス費用100,000円(2回作業)から1,177,000円のコストを想定することになります。
こちらの条件を前提に、次の章では購入とリースではどのように金額が変わってくるのか比較していきたいと思います。
プリンターは買う?リース?どちらがお得?
先ほどの前提条件をもとに、購入した場合とリース契約した場合とでの特性について考えてみましょう。
購入とリース契約の大きな違いは、購入後ローンを完済したと同時にローン会社から自分の所有へ切り替わり、以降利用し続けることができることと、一方、リース契約満期になってもプリンターの所有はリース会社のままとなりますので、再リース契約や新品を改めてリース契約する必要があることとなります。
1,000,000円のプリンターを導入するにあたり、5年間金利3.0%でローンを組む(分割払い)際の内訳は以下のようになります。
月々返済額(元利均等払):17,968円
支払総額:17,968円x60回(5年間)=1,078,080円
5年間2.0%のリース金利による契約を組む際の内訳は以下のようになります。
月額利用料 1,000,000円x2%=20,000円
支払総額:20,000円x60回(5年間)=1,200,000円
購入した方が121,920円安く導入できることになりますが、会社費用面を考えるとプリンター導入は損金扱いとなるため、購入の場合は減価償却分を、リースの場合は全て経費として計上できることになります。
経費を多めに使えるのであれば、リース契約をして少しでも利益を確保するメリットがあると言えます。
また、リース契約にはカウンター保守とメンテナンス保守がセットになっていることがあり、購入よりも条件のいい利用方法があります。
カウンター保守とは、インク代をリース会社が負担する代わりにプリント一枚につき固定金額を徴収する契約で、通常、インク代を負担してプリントする際に一枚につき1.5円~2.0円かかると言われており、これに対してカウンター保守の場合は一枚につき0.2円~0.5円に抑えることができます。
メンテナンス保守とは、定期的にプリンターの状態を確認してくれる出張サービスで、インク交換はもちろんのこと、故障などの修復作業もおこなってくれるので、メンテナンス費用の負担を軽減してくれることになります。
ランニング費用やメンテナンス費用を気にすることなくプリンターを利用するには、リース契約の方に条件が揃っていると言えます。
ただし、リース契約の場合、途中解約すると違約金が発生して残金を支払う義務が生じてしまい、長く使わない方には不利となってしまうので注意が必要です。
できるだけ安くプリンターを導入したい方には購入がいいと思います。
しかしながら、メンテンナンスの心配や毎月の経費を確保して安心して利用したい方には、リース契約が得策と言えるのではないでしょうか。
プリンターのリースがおすすめな業種は?
飲食店
ベースとなるメニューを作成したり、季節ものや限定もののメニューを追加で作成したりしてプリントすることができるので便利だと思います。
また、お客様へのチラシやはがきを作成して大量にプリントすることで集客効果にもつながります。
飲食物を扱うだけに水や油汚れが考えられますので、定期的にメンテナンス作業をしてくれるリース契約の方にメリットが高いと言えるでしょう。
小売店
商品カタログや新商品の案内などチラシを作成してプリントするには丁度いいのではないでしょうか。
インクの交換時期はリース会社が管理してくれますし、インク代の心配もありませんので余計な手間を煩わせるようなことはありません。
省スペースにも対応したプリンターを選べるのも嬉しいと思われます。
製造業
試作品のプレゼンテーションには資料が必要となってきますが、特にイベントなどで出展する際には大量のチラシが必要となってくるときがあります。
また、設計書やパーツ類の説明資料等を作成して業者へ配布することを考えると、プリンターを導入する要素が出てくると思われます。
卸売業
多くの商品を仕入れて管理する際に在庫管理表などの資料作りは欠かせないもので、従業員への指示書にも活用できますので、プリントして共有化を図る手助けとなりそうです。
ほこりや汚れのことを考えると、精密機械であるプリンターは、メンテナンス保守をしてくれるリース契約の方が条件に合っていると言えます。
建設業
意外と紙をたくさん使うケースが多く、設計書や在庫管理表、作業報告書など提出する書類がある業界です。
最近ではエビエンス(証明)としてカメラ撮影した画像を添付することもあり、複合機であればスキャニングもできますので、あらゆる資料に対応できることでしょう。
工事機材のそばに設置することを考えれば、破損などが原因でも修理してくれるリース契約の方が安心できるのではないでしょうか。
個人事業主
自宅で事務手続きに関する作業をおこなうことを考えれば、業務用のプリンターを用意するのもいいと思います。
資料作成したものをプリントできますし、費用もカウンター保守となっていますのでインク代などの余計なコストを気にする必要もありません。
使わないときは静止状態となる省エネタイプのものもあり、節電にも貢献してくれるプリンターもあります。
プリンターリースのまとめ
リース契約は3年、5年と長期間契約することになりますが、その間のランニングコストはプリンターを購入するよりも安く抑えることができます。
また、精密機械の維持メンテナンスはある程度の技術力も必要となってきますので、プリンターを導入する際はリースを含めて自分に合った方法を決めることが必要と言えそうです。
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