巨大ECサイトを運営しているamazonですが、その出品数は数千万個とも数億個とも言われるほどです。
また、amazonでは会員制度を取っていますが、会員数は何千万人も登録しており、月間のページビュー(PV)は3億PVに迫る勢いとなっています。
これだけの集客効果を持つサイトですから、当然、広告に関しても大きな影響を及ぼすことになります。
amazonの広告にはどのようなものがあるのか、種類、費用、効果について見ていくことにしましょう。
amazonの広告
現在、amazonで提供している広告は、7つのプランを用意しており、amazonを利用している方、amaonを利用する・しないに関わらず広告を出したい方と、様々なニーズへ応えることが可能となっています。
なお、amazonを利用している方とは、商品を販売する個人や法人、宣伝を担当している代理店、卸売や問屋を経由したメーカー、その他の取引企業が該当します。
また、amazonで商品を販売する方法は、amazonの仕入れ担当となり、商品を販売してもらう方法(ベンダーセントラル)と、amazonが提供する出品サービスを使って、会員へ直接販売する方法(セラーセントラル)の2通りがあります。
ベンダーセントラルは、amazonとして販売するため審査基準が厳しく、権利を得るのは難しいのですが、セラーセントラルは、amazon会員であれば、誰でも権利を得ることができますので、多くの方がセラーセントラルを利用しています。
従来、amazonの広告は、セラーセントラルの方を対象に、同一商品もしくは類似商品へ、優位性を持たせるためのアイテムとして提供していましたが、最近ではECサイトへ訪れる顧客の特性を考えて、相乗効果を期待した広告を掲載する趣旨へと広がりを見せています。
まずは、7つのプランの特徴について確認しておきましょう。
スポンサープロダクト広告
プロダクト(商品)を主眼とした広告で、検索結果や商品詳細ページで商品を宣伝することができます。
顧客が商品情報を閲覧して、気に入るようであれば、同一ページ内にある条件の良いものをクリックするのは必然で、そのまま自分の出品しているページへ誘導する機会が増えます。
対象)amazonを利用している方
スポンサーブランド広告
ブランド(会社や商品イメージ)を主眼とした広告で、ロゴや見出しと共に、商品(最大で3点)を宣伝することができます。
顧客が求めている商品以外にも、自分で出品しているものを、「他にはこのようなものがあります」とアピールできるため、顧客単価のアップが期待できます。
対象)amazonを利用している方
ストア
基本的に、amazonでは出店という概念はなく、誰でも自由に商品を販売できる制度となっていますが、商品に対するブランド力を持っている方を対象に、会社や商品イメージに特化した専用のページを開設することができます。
商品に関する情報や利用方法、商品化にあたってのコンセプトなど、ブランドイメージをアピールすることが可能となっています。
対象)amazonを利用している方の中で、amazonブランド登録へ加盟している方、ストアへ招待を受けた取引企業
注)amazonブランド登録とは、自分の出品している商品に対し、amazonのサイト内で、ブランドイメージを保護したい場合に申請する制度となっています。
ディスプレイ広告
amazonのサイト内はもちろんですが、amazonが広告枠として押さえている外部のサイトを含めて、自分の扱っている商品の広告を掲載できる仕組みとなっています。
スポンサープロダクト広告やスポンサーブランド広告は、限られたページの広告枠へ留まっていますが、ディスプレイ広告枠は、サイト内外のあらゆる広告枠を対象としてしいるため、多くの顧客が目にすることになります。
対象)amaonを利用する・しないに関わらず広告を出したい方
動画広告
ディスプレイ広告へ属した動画配信サービスとなっており、掲載条件はディスプレイ広告に準拠しています。
視覚と聴覚へ訴える動画配信サービスは、インターネットの広告として、最も効果が期待できるツールとなっています。
対象)amaonを利用する・しないに関わらず広告を出したい方
カスタム広告
商品やブランドへの強化を目的とした広告で、プロモーション要素が高く、作品的志向を取り入れたものとなります。
amazonとのコラボレーション企画による宣伝効果を狙った戦略と言えるでしょう。
対象)amaonを利用する・しないに関わらず広告を出したい方
amazon DSP
ディスプレイ広告と動画広告を融合させたもので、最新のインターネット技術を取り入れたサービスとなっています。
プログラマティックという手法なのですが、amazonの広告枠を管理するプラットフォームを利用して、サイト内外の広告枠と自動的に取引、対象となる広告を掲載する仕組みとなっています。
プラットフォームでは、amazonのマーケティング理論も備わっていますので、最適かつ適切な条件で広告を選び出すことが可能となっています。
対象)amaonを利用する・しないに関わらず広告を出したい方
amazon広告の費用
現代のインターネットに関する広告の費用は、固定金額という概念が薄れ、従量課金制度が主流となっており、amazonでもこの方式を取り入れています。
従量課金制度には、クリック単価(CPC)とインプレッション単価(CPM)というものがあり、それぞれ条件が異なってきます。
クリック単価(CPC)
クリック保証とも呼ばれていますが、該当する広告を1クリックする度に広告料が発生します。
例えば、1クリック100円で契約した場合、掲載期間中のクリック数が100回だと、100円×100回=10,000円となります。
インプレッション単価(CPM)
掲載に応じた費用となっており、表示回数1,000回をベースに広告料が発生します。
例えば、1掲載100円で契約した場合、掲載期間中の表示回数が5,000回だと、
100円×5,000回÷1,000=500円となります。
7つあるプランの費用を分類しておきましょう。
・スポンサープロダクト広告
・スポンサーブランド広告
・ディスプレイ広告
・動画広告
・カスタム広告
・amazon DSP
ストア
スポンサープロダクト広告やスポンサーブランド広告は、amazonのサイト内での商品購入を対象とした広告であるため、クリック保証をサポートしています。
具体的な費用ですが、公正を保つため、クリック単価は、オークション形式(入札制度)を採用しています。
相場や市場の価値観を出品者同士で決めることにより、販売への競争意識を高めることになります。
なお、クリック単価には、一日の平均予算を設定することができ、過度な費用が発生しないよう管理することが可能となっています。
大抵の商品にかかる金額は、1クリック5円前後となっており、高くても10円以内で入札される傾向にあります。
ディスプレイ広告、動画広告、カスタム広告、amazon DSPは、サイト内外での広告となることから、対象となる閲覧数は膨大なものとなっています。
そのため、インプレッション単価を用いているのですが、最低費用が150万円となっており、殆どのケースで商談・見積もりをおこなうことになります。
ストアは、掲載すること自体は無料となっています。
ただし、amazonブランド登録へ加盟している方、ストアへ招待を受けた取引企業が対象となっていますので、amazonから承認されない限り利用することはできません。
amazon広告の効果
amazonのアクセス数は、ECサイトという垣根を通りこして、今やSNSサイト、ポータル情報サイト、情報検索サイトと肩を並べる程と言われています。
ユーザー属性において、FacebookやYouTubeは趣味閲覧、GoogleやYahooは情報閲覧、amazonは商品閲覧と分類されている中、購買意欲をターゲットとした広告に対するamazonの評価がかなり上がっているが現状です。
そのような顧客が多方面から訪れてくるのですから、amazonへ出品して、サイト内で顧客の目に留まる広告には、絶大な効果があると言えるのではないでしょうか。
ただし、広告を出せる条件に、大口出品の方が対象となっていることから、小口出品の方は広告を出すことはできません。
大口出品と小口出品の境界線は、月に商品を50個以上売れるか売れないかとなっていますので、広告を出すことで、より多くの商品が販売できるチャンスが広がっていると考えられます。
amazonの広告まとめ
amazonの広告についてまとめます。
広告に関するプランは、スポンサープロダクト広告、スポンサーブランド広告、ストア、ディスプレイ広告、動画広告、カスタム広告、amazon DSPの7つが存在します。
費用については、金額が決まっておらず、クリック単価で広告を出す場合は、出品者同士によるオークション形式で単価を決めることになります。
インプレッション単価で広告を出す場合は、最低金額150万円を条件に、amazonと商談をして見積もってもらうことになります。
無料で広告を出す方法として、ストアを利用できますが、amazonからブランド価値の高いものと認めらたり、招待されたりした限定者のみとなっています。
今後、amazonの広告に対する宣伝効果は、ますます評価が上がってくると推測されます。
ビジネスとして、amazonでの販売促進を実現させたい方へは、広告費用に関する予算を検討されるのも一考ではないでしょうか。
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