楽天市場への出店プランは4つありますが、「他にもう1つある」と実際に出品を検討された方から話を聞きました。
当時、その方は、出店にかかる費用負担を危惧して、契約するか否かを悩んでいたようです。
すると、楽天市場の営業担当者から、「エンパワーメントプランをご紹介します」と説明を受けたとのことです。
エンパワーメントプランとはどのようなものか、通常の出店プランと比較しながら内容を確認していくことにします。
エンパワーメントプランの概要
国内で大規模に展開しているECサイトと言えば、楽天市場とamazonが取り上げられます。
楽天市場は、ショッピングモールを運営する方式を取っており、出品者はテナント料を支払って、お店を持つことになります。
対するamazonは、ショッピングストアを運営する方式を取っており、出品者は販売権を支払って、商品を掲載することになります。
今回、テーマにしている楽天市場のエンパワーメントプランですが、amazonの考え方に近いイメージのようで、正式なお店を構えるというよりも、簡易的な販売所をショッピングモール内に仮設するイメージとなります。
したがって、開店までの費用が安く抑えられるプランとなっています。
エンパワーメントプラン
初期登録料:無料
月額固定費 :4,900円
販売手数料 :12.0%
こちら以外に、楽天市場ではシステムサービス料金(利用料:0.1%、楽天ポイント:1.0%、アフィリエイト:商材適用(2.0%~8.0%)+成果報酬(15%~30%))、決済手数料(利率:2.5%~3.5%)の費用を必要としますが、通常のプランと同じ条件となっています。
まずは、通常のプランとどう違うのか見ていくことにしましょう。
比較1:楽天市場の通常プラン
がんばれ!プラン
初期登録料:60,000円
月額固定費:19,500円
販売手数料:3.5%~7.0%
スタンダードプラン
初期登録料:60,000円
月額固定費:50,000円
販売手数料:2.0%~4.5%
メガショッププラン
初期登録料:60,000円
月額固定費:100,000円
販売手数料:2.0%~4.5%
ライトプラン
初期登録料:60,000円
月額固定費:39,800円
販売手数料:3.5%~5.5%
通常のプランと比較すると、初年度の固定費が294,000円~1,2600,000円かかるのに対し、エンパワーメントプランでは、58,800円で済むことになります。
ただし、従量課金となる商品販売にかかる利率が、通常のプランより何倍にもなるケースがあり、高額な販売手数料を徴収されることになります。
商品が売れるかどうか心配な方、楽天市場への出店を懸念されている方などに対して、試行的なプランと言えるのではないでしょうか。
比較2:amazonの出品プラン
続いて、考え方が似ているamazonとはどうでしょうか。
大口出品
初期登録料:無料
月額固定費:4,900円
販売手数料:8.0~15.0%
小口出品
初期登録料:無料
月額固定費:無料(成約1商品につき100円)
販売手数料:8.0~15.0%
大口出品と小口出品の境界線は、月に商品が50個売れるか否かと言われていますが、エンパワーメントプランと比べると、いずれも同じような条件に見えます。
楽天市場からすれば、amazonをかなり意識したプランと言えそうです。
エンパワーメントプランで出店するにはどうすればよい?
エンパワーメントプランは、通常の申込方法が存在していないため、まずは楽天市場から営業担当者をつけてもらう必要があります。
営業担当者と商談を重ねていくうちに、先方から提案が出てくることで、初めてエンパワーメントプランの存在を知ることになります。
基本的な流れは以下のようになっています。
資料請求もしくは問い合わせる
楽天市場の公式ページでは、出店を考えている方を対象として、資料請求することが可能となっています。
請求後、営業担当者がつくことになりますが、特に費用は発生しませんので、何でも気軽に相談して下さい。
楽天市場出店の資料請求営業担当者からの提案を受ける
話を進めていくうちに、いきなり高額な費用を出すことに不安である旨を伝えて下さい。
営業担当者としては、成功事例、手厚いサポート、費用対効果などの説明により、不安材料を取り除く話をしてくると思われますが、「もう少し考えさせてほしい」と、いったん商談を止める形で話を終わらせます。
しばらくすると、特別優待プランの提案と題して、エンパワーメントプランのご案内が届くことになります。
登録申請をおこなう
エンパワーメントプランの概要が書かれた資料を確認し、申込の意思があるようでしたら、改めて営業担当者宛に連絡します。
これ以降は、通常プランと同じ流れとなりますが、事業者であること・商材が取り扱い可能であること等の審査を経て合否を受けることになります。
出店準備を進める
審査が通ると、出店するために必要なツール(RMS)が提供されますので、お店のホームページを作成したり、商品の出品作業をしたり、開店へ向けた準備を進めていきます。
開店審査に合格する
最後に、楽天市場によるチェックが入り、問題ないと判断されれば、ショッピングモール内へお店を開くこととなり、エンパワーメントプランによる販売が可能となります。
エンパワーメントプランのメリット・デメリット
エンパワーメントプランで出店するには、メリットもあればデメリットも存在します。
どのようなものがあるのか見ていきましょう。
メリット1:少額の投資で出店できる
月額固定費は、商品の販売状況に関わらず必ず発生するもので、いわば先行投資的なコストとなります。
通常のプランとは比較にならないほど安く抑えることができますので、初めてネット販売をおこなう方、小規模でネット販売をおこないたい方にとっては、かなり助かるのではないでしょうか。
メリット2:楽天市場の広告を使うことができる
試行的なプランということもあって、楽天市場の広告へ出せない時代もありましたが、今では通常のプランと同じ条件で広告を出すことが可能となっています。
楽天市場の広告はたくさんの種類があり、それぞれ特徴のある有効手段となっています。
参考
楽天市場の広告は種類が豊富!それぞれどのような効果があるの?
メリット3:契約途中でも通常のプランへ変更できる
エンパワーメントプランは1年更新となっていますが、販売に手ごたえを感じるようであれば、更新日を待つことなく通常のプランへの乗り換えが可能となっています。
費用対効果を考えると、通常のプランの方に条件が良くなってきますので、乗り換えを検討するようにしましょう。
デメリット1:ECコンサルタントのサポートがほぼ無い
通常のプランでは、必ず専属のECコンサルタントがついており、販売状況をチェックしながら、改善点などをアドバイスしてくれます。
エンパワーメントプランにはECコンサルタントがついていませんので、販売不振に陥った場合、自分で解決するしか方法はないと考えておいて下さい。
デメリット2:ツールの制限により差別化が難しい
ツールの中に楽天GOLDと呼ばれるものがあります。
こちらは、お店のホームページをカスタマイズすることを目的に、システム環境を提供してくれるものなのですが、ホームページ制作において必要なもの(HTML、CSSなど)を動作保証してくれます。
エンパワーメントプランには楽天GOLDが提供されていませんので、ホームページ制作は限れたデザインのみとなり、お店のオリジナリティを表現することが難しくなってしまいます。
デメリット3:利益率は向上しません
商品の販売個数が上がっていく度に負担となってくるのが、販売手数料(システム手数料)です。
通常のプランのように手数料率の軽減が一切なく、一律12%となっていますので、いくら売ったとしても利益率は上がっていきません。
まとめ
試行的なプランとも呼べるエンパワーメントプランについてまとめておきます。
エンパワーメントプランは、月額固定費を4,980円に留めた格安なプランであることが分かりました。
通常の登録申請はできず、楽天市場の営業担当者からの提案がなければ申込はできません。
利用条件は、通常プランの「がんばれ!プラン」とほぼ同じですが、その代わり、販売手数料が高額で、通常のプランと比べると何倍にもなるケースが発生します。
しかも、利率が一律12%となっており、販売個数が伸びたとしても、利益率はほぼ横ばいとなることが想定されます。
ただし、1年更新の規約があるものの、途中で通常のプランへ変更することが可能となっていますので、販売状況次第では、乗り換えることが得策と言えます。
楽天市場への参入を悩んでいるのであれば、試行的に利用することを検討されてはいかがでしょうか。
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