国内最大級の規模を誇る楽天市場ですが、豊富なジャンルのお店が出店していることと、多くの会員を確保していることで、ECサイトとして販売自体もかなり好調です。
出店するには厳しい審査を受けることになりますが、晴れて出店を許可されると、多くの販売見込みが期待できると言われています。
その一方で、コストが高いという話をよく耳にします。
どのようなものにコストがかかるのか、利益を確保するために気をつけなければならない点は何か、細かく見ていくことにしましょう。
楽天市場へ支払う費用はどれくらいあるの?
楽天市場への登録申請を終えると、ショッピングモールのテナント出店準備に入ることになりますが、このタイミング以降に費用が発生することになります。
大きく分けて、初期登録費用、月額固定費用、月額歩合費用となっています。
初期登録費用
初めて楽天市場へ出品する際にかかる費用で、4つのプランに分かられているものの、一律で徴収されることになります。
費用:60,000円
月額固定費用
テナント出店料として売上に関係なく毎月かかる費用で、それぞれのプランによって金額が異なってきます。
がんばれ!プラン
費用:19,500円/月(年間一括払い)
スタンダードプラン
費用:50,000円/月(6ヶ月ごと2回払い)
メガショッププラン
費用:100,000円/月(6ヶ月ごと2回払い)
ライトプラン
費用:39,800円/月(3ヶ月ごと1回払い)
月額歩合費用
毎月ランニングコストとして発生する費用で、売上やプラン・商材によって利率が異なってきます。
システム利用料
売上の発生経路として、パソコンもしくはモバイルによる購入があり、それぞれで利率が異なっています。
パソコン:3.5%~6.5%
モバイル:4.0%~7.0%
システムサービス利用料金
ベースとなる利用料(安全性・利便性向上の施策)の他に、楽天ポイントにかかる原資(楽天スーパーポイント)、アフィリエイト(パートナー成果報酬)があり、売上や商材によって利率が異なってきます。
利用料:0.1%
楽天ポイント:1.0%
アフィリエイト:商材適用(2.0%~8.0%)+成果報酬(15%~30%)
決済手数料
購入者のほとんどは、クレジットや電子マネーといったキャッシュレス決済を利用することになり、出店側で決済にかかる手済料を負担することになります。
利率:2.5%~3.5%
他にはどんな費用がかかるの?
楽天市場は、ショッピングモール内へのテナント出店にかかるサポートはしてくれますが、商品を仕入れたり、配送したりする作業は自分でおこなうことになります。
また、出店に関してホームページを作成することになりますが、自作でおこなう方は少なく、制作会社へ代行することとなります。
商品仕入れに関する費用
製造業者もしくは卸売業者と価格交渉して仕入れ価格を決めることになります。
相場としては、販売価格の25%~30%で取引するケースが多いです。
配送に関する費用
ECサイトで商品を販売する場合、購入者へ送料を負担してもらうケースと、販売側が送料を負担するケースに分かれいます。
楽天市場では、送料無料(販売側での負担)、もしくは、購入金額の合計が、3,980円以上の場合に送料無料にするようアドバイスしています。
相場としては、梱包資材が50円~100円、配送料が800円~2,000円ほどかかることになります。
ホームページ制作に関する費用
大枠のデザインのみ依頼して、それ以外は自作でおこなうこともあれば、出品を含めた全ページの制作を依頼することもあります。
相場としては、50,000円~300,000円ほどかかることになります。
楽天市場の出品で利益は出る出ない?
1年間販売を続けた場合、楽天市場へ支払う費用、その他にかかる費用を加味したうえで、どれほどの損益ができるのか考えていきます。
初回費用ならびに月額固定費用、ホームページ制作(デザインのみ)のプラン別の金額は以下のようになります。
・がんばれ!プラン
ベースとなる費用は、初期登録費用(60,000円)+月額固定費用(234,000円)+ホームページ制作(50,000円)となり、合計で354,000円となります。
・スタンダードプラン
ベースとなる費用は、初期登録費用(60,000円)+月額固定費用(600,000円)+ホームページ制作(50,000円)となり、合計で710,000円となります。
・メガショッププラン
ベースとなる費用は、初期登録費用(60,000円)+月額固定費用(1,200,000円)+ホームページ制作(50,000円)となり、合計で1,310,000円となります。
・ライトプラン
ベースとなる費用は、初期登録費用(60,000円)+月額固定費用(477,600円)+ホームページ制作(50,000円)となり、合計で587,600円となります。
何も売らなかっただけでも、354,000円~1,310,000円の費用が発生することになります。
さらに、売上金額に対して、月額歩合費用が24.1%~49.6%、仕入れに関する費用が25%~30%、送料に関する費用を1.5%~2.5%とした場合、1個あたりにかかる費用は50.6~82.1%ということになります。
例えば、4,000円で商品を販売した場合、1個あたりの粗利益は716円~1,976円となり、初回費用ならびに月額固定費用、ホームページ制作を支払うだけでも、年間で180~1,830個を売らないと赤字になってしまう計算となります。
売上金額で言えば、720,000円~7,320,000円となりますが、これだけ売れたとしても、ようやく損益分岐の境界線へたどり着いたというだけなのです。
楽天サイトでは、出品に関する簡易的な計算シミュレーションもありますので、参考にご覧下さい。
楽天市場(月間費用シミュレーション)
https://www.rakuten.co.jp/ec/plan/cost_simulation/?l-id=PC_plan_table_to_cost_simulation
楽天市場で成功するために必要なこととは?
楽天市場へ出店すると、思いのほか費用がかかることを理解できましたが、他にも費用をかけるものが考えられますので、以下に記しておきます。
販売価格は小まめに調整する
仕入れの安定化はとても大事なことですが、そちらにばかり気を取られて市場価格の調査を怠ってしまうと、あっという間に顧客を他のお店に取られてしまうのがECサイトの恐ろしさです。
商品の良さを知っているからこそ、少しでも安く購入したいという心理を働かせるからなのですが、他店との価格競争は必至と考えておきましょう。
広告やSNSによる集客を図る
楽天市場の会員数は膨大となっていますが、検索に時間をかけて商品を探す人数は少ないと言われています。
多くの会員は、瞬時に目に飛び込む広告、SNSによる評判などで商品の良さを理解する傾向にあり、アフィリエイトを利用する出品者は数多くいます。
商品イメージ向上と集客を目的とした戦略は、今や不可欠と言っても過言ではありません。
ホームページのデザインを強化する
お店のブランドイメージも大事となっていきます。
新規顧客の取り込みばかりしているようでは、広告費用が膨大に膨れ上がってしまい、薄利多売に陥ってしまうことになり兼ねません。
一度購入してもらった顧客をリピート客として囲い込むためにも、ホームページ制作に力を入れることは重要となってきます。
楽天市場の出店利益計算まとめ
楽天市場へ出店するための費用と成功させるために必要な費用についてまとめておきます。
楽天市場へ支払う費用は、初期登録費用+月額固定費用+月額歩合費用となっており、プランや売上、商材によって金額や利率が異なってきます。
売上に関係なく発生する費用は、プランによって年間354,000円~1,310,000円の費用がかかります。
売上が発生した場合、従量費用が発生しますが、売上に対して24.1%~49.6%の利率がかかり、さらに仕入れや配送にかかる費用を考えると、1個あたり50.6~82.1%へ利率が上がってしまいます。
損益分岐点から見ると、年間売上金額720,000円~7,320,000円(単価4,000円で販売)に達しないと、楽天市場での出店は難しいことになります。
他にも、適正価格の見直し、広告やSNSの利用、ホームページの強化と投資する必要も出てきそうです。
楽天市場での最大の魅力は、絶大な集客力があることなので、いかに会員を自分のお店へ囲い込めるかが成功の秘訣と言えそうです。
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