今やキャッシュレス決済は当たり前のようにお店へ導入されるようになりましたが、支払い方法は多様化しており、いくつもの決済サービスへ対応する必要が出てきています。
特に、スマホを使った決済サービスは、QRコードを利用することで簡単に導入できることから、急激にその数を増やしており、事業者は20社以上あると言われております。
そのためか、乱立したQRコード決済を1つにまとめるような考えも出ていますので、改めてメリットとデメリットを確認していきましょう。
QRコード決済は1つにまとめられる?
キャッシュレス決済は大きく分けて3つの種類に分かれています。
・クレジットカード決済
後払い方式の決済となっており、支払い方法も一括払い、分割払い、リボ払いとお客様の都合の良いものを選ぶことができます。
・電子マネー決済
前払い方式の決済となっており、お客様は必要な金額をチャージして利用することになります。
交通機関を主とした交通系電子マネーと日常の買い物等を主とした商業系電子マネーが存在しています。
・スマホ決済
スマホに装備されている機能を利用したもので、後払い方式、前払い方式の両方を使い分けることができます。
おサイフケータイ(電子マネー)では非接触ICチップを、コード払いのはバーコード生成アプリ、QRコード生成アプリを使用することになります。
店舗側では、それぞれの決済へ対応した機器類を導入することになるのですが、POSレジなどの高価なものからスマホやタブレット端末といった安価なものまで広く存在しています。
クレジットカード決済や電子マネー決済は、時代背景もあることからカード読み取り型のマルチ決済端末が充実しており、比較的簡単に導入できるものがあります。
一方、スマホ決済の中でコード払いに属するものは、お客様への利用が手軽ということで、多くのサービスが存在するようになりました。
通称QRコード決済と言われておりますが、基本的にはそれぞれのQRコード決済へ対応するため、事業者との加盟店契約をおこない、専用のアプリを導入する必要があります。
店舗経営者にとって複数のQRコード決済を導入するのは手間がかかると思われますが、最近ではQRコード決済をまとめたマルチ決済端末サービスもあります。
対応可能なQRコード決済サービス
アリペイ、ウィーチャットペイ、LINE Pay、d払い、PayPay、楽天ペイ、オリガミペイ、メルペイ
・TakeMe Pay(テイクミーペイ)
対応可能なQRコード決済サービス
アリペイ、ウィーチャットペイ、LINE Pay、PayPay
・PAYGATE Station(ペイゲートステーション)
対応可能なQRコード決済サービス
アリペイ、ウィーチャットペイ、LINE Pay、d払い、PayPay、楽天ペイ、オリガミペイ
・CAFIS(キャフィス)
対応可能なQRコード決済サービス
アリペイ、ウィーチャットペイ、LINE Pay、d払い、PayPay、楽天ペイ、オリガミペイ、メルペイ、プリン
・ST&R(エスティー&アール)
対応可能なQRコード決済サービス
アリペイ、ウィーチャットペイ、LINE Pay、d払い、PayPay、楽天ペイ
・NIPPON Tablet(ニッポンタブレット)
対応可能なQRコード決済サービス
ウィーチャットペイ、LINE Pay、d払い、プリン、ネッツペイ、PAY ID、アマゾンペイ、atone
クレジット決済と電子マネー決済用に1台、QRコード決済用に1台を所有することで、お客様の多様なニーズに応えられるようになるという訳です。
なお、各事業者が提供しているものは決済方法に違いが出てきますので、お店に合ったものを選ぶように心がけましょう。
QRコード決済をまとめるメリット
QRコード決済を1つにまとめるメリットについて考えてみましょう。
・いくつもの決済サービスが同時に導入できます
まずはお客様が何のQRコード決済を利用したいのか分からないという点です。
仮に1種類もしくは2種類程度しか対応していないようであれば、お客様自身が使いたいQRコード決済でなければ、せっかくの購買意欲も失くしてしまう恐れがあります。
QRコード決済用のマルチ端末であれば、国内で流通している主要なもの、海外特に中国人観光客向けのものを取り揃えていますので、安心して要求される決済サービスを受けることができます。
それぞれの決済サービスへの会計処理も事業者が代行してくれますので、店舗経営者にとっても面倒な付け合わせをせずに済むことが考えられます。
・キャッシュレス・消費者還元事業への対策となります
さらに、2019年10月になると消費税の増税が執行されることになるのですが、こちらに併せて中小・小規模事業者向けに優遇措置が敢行されることになります。
名称をキャッシュレス・消費者還元事業となっていますが、消費者が該当する店舗でキャッシュレス決済をおこなった場合、ポイント還元によるキャッシュバックを支援する制度となります。
キャッシュレスによる生産性や利便性の向上を図ると共に、各店舗での購買意欲を促す施策なので、多様化したキャッシュレス決済を導入している集客効果は十分見込めることになります。
キャッシュレス・消費者還元事業は9ヶ月と長い期間が対象となっていますので、大きなビジネスチャンスとして捉えている店舗経営者が多くいらっしゃるようです。
なお、加盟店登録には審査申し込みが必要となっていますので、申込みが殺到する前に申請することをお勧めいたします。
QRコード決済をまとめるデメリット
QRコード決済を1つにまとめるデメリットについて考えてみましょう。
・QRコード決済を選ぶことはできません
マルチ決済を運営している会社は、決済サービスを提供している事業者の代理店契約をしています。
条件が合わなければ代理店契約を結べませんので、契約済みの決済サービスだけでなく、今後契約できそうな決済サービスがどこなのか事前に確認する必要があります。
・専用のマルチ決済端末は有料となるケースがあります
初期費用としてかかるものに専用のマルチ決済端末を仕入れる必要があり、価格は3万円~5万円程度のものが多く、購入したりレンタルしたりするケースが殆どです。
事業拡大のため、無料提供してくれるキャンペーンをおこなうことも考えられますので、営業担当者へキャンペーンの有無について確認するようにしましょう。
・決済手数料は割高になることがあります。
マルチ決済を運営している会社の生業の1つに、代理店契約による手数料収入があります。
決済サービスを提供して事業者は、どの会社にも一律で代理店マージンを決めているわけではなく、契約条件によって変わってくるとのことです。
事業者と直接契約するよりも安くなることもありますが、逆に高くなることもありますので、情報を入手して比較してから選ぶようにしましょう。
いくつもの決済サービスを使えるメリットがある反面、便利なことからコストがかさむことも考えれます。
他社動向を確認することで違いが見えてくると思われますので、現状や今後の動向について整理することが大事であると言えます。
QRコード決済をまとめるメリットとデメリットのまとめ
中国人観光客へのインバウンド対策として始まったQRコード決済ですが、消費税増税にともなうキャッシュレス・消費者還元事業への施策として国内でも盛り上がるようになりました。
国内での利用普及率はこれからとなっていますので、対象期間である9ヶ月が過ぎた頃にどのような影響が出るのか心配される方もいらっしゃると思われます。
実際、デメリットでもある手数料が高い部分については、キャッシュレス・消費者還元事業の期間が過ぎるとあまり手数料が変わらなくなると言われています。
消費税増税によって売り上げが落ち込むことを危惧するのであれば、条件にあったQRコードのマルチ決済導入は優先的に検討しなければならい事案と言っても過言ではありません。
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